脳性まひは、受精してから生後4週間までの間に何らかの原因で脳に損傷を受ける事で、運動機能に障害が起こることで、厳密には病気とは違うとされています。混同されがちですが、生後4週間を過ぎてから発症した場合や遺伝子異常の場合、一時的なもの、進行性のあるものは含まれていません。
原因として考えられるのは、胎内でのウイルス感染や外傷による脳の損傷、分娩時の酸素不足、仮死状態や未熟な状態での出産など様々ですが、原因が特定出来ない場合も多いようです。
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症状も脳の損傷場所によって違いがあり、動作が僅かにぎこちない程度の物から、筋肉の緊張、痙攣などで手足の骨が捩れてしまったり、両手両足が麻痺してしまい車椅子生活が必要になる重度の物まで様々です。最も重度になると、自分ではまったく体を動かす事が出来ず、生活の全てにおいて介護が必要になる場合もあります。
冒頭で脳性まひは病気とは違う、と書きました。何が違うのかと言えば、治療する事が不可能な点です。殆ど生まれ付いての障害ですから、脳が健常者と同じような状態に発達する事がありません。
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一般的に治療と言うのは、患部を病気になる前の状態に戻す事を指しますが、脳性まひの場合は、元の状態が既に損傷を受けている状態ですので残念ながら健常者と同じにする事が出来ないのです。
ですから、脳性まひになってしまうと症状の軽減を図ったり、リハビリによって日常生活を送れるように訓練するしか手立てがないのが現状です。ある程度重度になると一生涯ケアや介助が必要になると考えてよいでしょう。
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誤解をしないで欲しいのですが、脳性まひだからと言って決して人間性に問題がある訳ではありません。たとえ生涯を持って生まれたとしても社会の受け入れ態勢、周囲の人の愛情、本人の努力で高い能力を発揮する人も大勢います。脳性まひは確かに恐ろしいですが、克服出来る可能性は大いにあるのです。
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